政府機関所属の退魔師、主人公、織田絢人の今回の任務は「刃道」を教える学校、
叢雲学園に持ち込まれた 『呪物:不浄紅顰(ふじょうべにしかみ)』の調査と破壊。
同じチームとして行動する「月橘姫芽」、「東雲瑠璃」と共に協力し
『佩刀護身会』の幹部のご令嬢「風嶺茉莉花」が『呪物』を所持している事を突き止めた絢人。
『呪物』は破壊することに成功するが、
その結果、茉莉花は霊障災害を発生させる特異点となってしまう。
「いかなる時であろうとも、私はあなたの隣に立ち続けたい――」
霊障と戦う術を教えるため、茉莉花と期間限定の師弟関係となった絢人。
近未来の世界にはびこる怪異に翻弄されつつも、
それを乗り越えていく絢人と彼女達との一冬の恋物語。
化妖
人に害をなす、人ならざるモノの総称。
光の届かないところ、見知らぬ、人智のおよばないもの―。
そういう「闇」に化妖は住む。
世界が近代化の道をひた走る中で、街は明るく、不明は自明へと変わり
怪奇はなりを潜め、「闇」は急速にその規模を縮小していった。
だが、いまも化妖は「闇」に潜み、人に害をなし続けている。
退魔師
化妖を封印、または滅する人間の総称。
対化妖に特化した「霊式機巧」と「霊的具装」を身にまとい、「闇」から現れる化妖を見つけ出し、狩り続けている。
霊障特務課 「紗月」
正式名称は【内閣府直属公安局霊障特務課「紗月」】
徳川が霊刀を廃した為に、爆発的に増えた化妖の被害を民間でいくつかの組織で対応していたのだが、明治維新時に内閣府の直轄として統括し、取り込まれた秘密組織。
現在でも、化妖が起こす霊障問題の解決を主任務としている。
霊式機巧刀 「 折紙 <オリガミ>」
簡易的に特殊能力を使用できるように、魂鋼と呼ばれる材料を用いて作られた機巧化した刀と鞘の一式での総称。
「紗月」ではこの<オリガミ>を対化妖に特化させて使用する。
第五海上特区 「住吉学府」 SUMIYOSHI ACADEMIC CENTER
叢雲学園を中央に配した学園都市。
学園だけでなく、刃道に関する精神感応触媒の研究などを行う機関などが集まっている。
最新鋭の設備機材の運用と機密保持のため海上に作られた人工島がそのまま特区になっている。
最近では、風嶺グループがその財に物を言わせた複合ビル「風嶺タワー」が完成した。
防衛省管轄 「叢雲学園」 MURAKUMO ACADEMY
真剣の刀を用いて試合で戦う新しいスポーツ『刃道』を学べる日本唯一、世界でもただ一つの専門の学園。
学園は全寮制で、学園生は生活のほぼ全てを学園側に管理されている。
島内は全て学園の敷地なので、島内に関しては自由に移動が許されている。
大ケガをした生徒は土日中治療ポットにぶち込まれ次の月曜を迎えることになる、
というのがセオリーとなっており、「遊びたければ怪我するな」が標語になっている。
「魂鋼」 TAMAHAGANE
霊山の土や祈祷を捧げた翡翠や琥珀などを所定の作法で投じた鉄で精神感応作用を持つと言われている金属物質。
それゆえ魂鋼は精神感応触媒と呼ばれることもある。
「天呪」 TENJU
精神的な力を物理的な現象へと変える不可思議な能力の総称。
一般的には「魂鋼」などの精神感応触媒を利用して発動した能力のことを指す。
主なものとして身体能力の向上や、VFフィールドとよばれる不可視の防御フィールドを展開することなどができる。
これらの効力には大きく個人差があり、触媒との相性によっても引き出せる力、その規模も大きく変化する。
対化妖に対する攻撃、防御は天呪でしか効果がなく、紗月の退魔師は特に能力の高いものが多い。