『世界観』
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- ノヴァ大陸
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物語の舞台となる大陸。太古の昔、7つに分かれていた陸地が合体し、現在の形になったといわれている。
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- フリギア王国
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ノヴァ大陸南部に位置する王国。広大な土地と豊かな資源を有した世界2位の大国として知られる。
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- 学園都市アトラス
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フリギア王国の最北に位置する都市。「ジュエリー・アカデミア」という巨大な施設を中心に発展している、いわゆる学園都市。古くは妖魔の封じられた森林地帯だったと伝えられている。
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- トロイ帝国
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フリギア王国の北に国境を接する帝国。「太陽の沈まぬ国」と称されるほどの経済力と軍事力を誇る世界最大の国家──として知られていた。しかし、琥珀暦1617年現在。国土の全面が謎の災厄「石喰い」によって石化しており、国家としての機能は完全に停止している。
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- 琥珀暦
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作中における暦。琥珀暦1617年9月、ジュエリー・アカデミア第27期生の入学と共に物語の幕は上がる。
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- 獣人(セリオン)
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動物的特徴を有する人間の亜種。犬タイプ・猫タイプ・狐タイプなど、多様な種別が存在し、総じて高い身体能力を誇る。フリギア王国は比較的彼らの受け入れ姿勢を整えているが、一部の国民には未だ根強く差別意識が残っている。
『学園/意志』
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- 意志(ジェム)
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並々ならぬ意志が結晶化した宝石のこと。また、その宝石が持ち主に宿す異能力のこと。意志(ジェム)の発現率は数千人に一人の希少なもので、元となる想念の傾向によって宝石の種類も決定づけられる。この宝石は物理的には決して壊れず、また紛失しても自然と宿主へ帰るという性質を持つ。ただし源となる意志が折れたり、揺れたり、心変わりを起こすと、宝石もたちまち砕け散ってしまう。また、同時に能力も喪失する。
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- フリギア王立ジュエリー・アカデミア
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フリギア王国アトラスに所在する王立学術機関。通称「アカデミア」。「意志(ジェム)」と呼ばれる宝石を発現した者だけが入学可能で、ハイレベルな教育を無償で受けることができる。これまで軍人・官僚・科学者など数多くのエリートを輩出してきている名門。ただし同アカデミアはあくまで「意志(ジェム)」の研究機関であり、学園機能は附属している施設のひとつにすぎない。そのため、在学中に意志(ジェム)が砕けてしまった学生は退学となる(研究対象としての価値を失う)。世界に唯一の施設という点から外国の諜報機関からも目をつけられている。
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- 遺志(ジュエル)
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持ち主を失った意志(ジェム)。意志の所有者が亡くなった際、その想念があまりに強いものだと、稀に宝石のみが現世に残るとされる。遺志は意志と異なり保有者が存在しないため、誰でも手に取って能力を扱えるアイテムと化す。
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- 変彩(シャトヤンシー)
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意志(ジェム)の進化現象。一度結晶化したはずの意志よりも、さらに強い別の意志を抱くことで宝石の種類が変じるとされる。通常、意志は心変わりをすると壊れてしまうため、過去にもほとんど確認されたことがない稀有な現象でもある。たとえば「恋人を愛する」という意志を持っていた人間がおり、その想い人が亡くなってしまった場合、「恋人を悼む」というさらに強い意志に書き換わることがある。
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- 賢者の石
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伝承に残る幻の石。不老不死・黄金錬成・破邪退魔・死者復活など、とかく人智の及ばぬ奇跡を起こす秘宝と信じられている。ただしその形態はおろか、実在しているのかすらも不明。正体は四大宝石のいずれかではないかとする見方が一般的だが、何らかの意志(ジェム)である可能性も捨てきれない。主人公ソーマはアカデミア内からこの秘宝を盗み出すというミッションを請け負っている。また上司であるマスターいわく、その正体は「世界の均衡を崩す石」。
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- 四大宝石
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「ダイヤモンド」「ルビー」「サファイア」「エメラルド」の4つの宝石のこと。それらの意志[ジェム]は極めて希少なケースとして知られ、アカデミアの歴史においても前例がほとんど存在しない。中でもダイヤモンドは、かの古代英雄の抱いた「原初の意志」以来一度も確認されていないとされる。
『その他』
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- 石喰い
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ノヴァ大陸を脅かす石化現象のこと。琥珀暦1617年現在、ノヴァ大陸は北から5割弱の面積をこの現象に侵されている。「石喰い」に飲み込まれた地域は人・物・自然の区別なく石となり、そのまま永久に固められてしまう。一般には何らかの自然災害であると囁かれているが、真相は……?
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- メデューサ
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「石喰い」の元凶となる組織。いかなる手段で石化を引き起こしているのか、果たして何を目的としているのか、すべてが謎に包まれている世界の脅威。トロイ出身のレジスタンス組織と目されており、全面石化したトロイ領を占有し続けている。「石喰い」の規模に反して構成人数は極めて少なく、見積もられている総計は400人程度。またトロイ国境の最前線で交戦したフリギア軍からの報告により、《紅玉》《獣刃》《残雪》という幹部3名の存在が確認されている。
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- フリギア王国軍
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フリギア王家直属の軍隊。元々は「七年戦争」という有事に備え、各領邦の私兵を臨時に結集させた組織だったが、さらなる危機を前に現在も解体されていない。
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- 七年戦争
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琥珀暦1609年から1616年にかけて行われた戦争のこと。トロイ帝国の掲げた「大陸統一政策」に端を発し、トロイの常備軍が周辺国に対して仕掛けていた侵略戦争を指す。琥珀暦1614年頃より世界二位の大国フリギアとも全面衝突に陥る──が、突如トロイ全域が「石喰い」に飲まれたことで強制終結した。七年戦争という呼称はその後つけられたものである。
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- 古戦場
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フリギア王国とトロイ帝国の国境に位置するエレクトラ峡谷のこと。また、中でもキャニオンの最上層に広がる広大な平地を指す。古くから会戦を行うに適した地として知られていたためその名がついた。
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- コカトリス
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ニワトリ型の魔獣。喉に石化器官を備えており、そのブレスは吹きつけた表面を石にする効果がある。
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